検査再開
隣市の総合病院へ。
予約時間より早く着き、更に担当の先生の時間が遅れているので、看護師さんに了解を得て病院内を探検。
……していたら、なんと院内放送で呼び出された。
早く回ってきたらしい。
担当の先生は思いのほか若い先生だった。
そして雰囲気が。何だかラフ。
「最初の病院で何か言われましたか?」
と言われたので、素直に
「がんに見えます、と言われました」
と答えてみる。すると、
「確かにがんに見えますね。」
ありー。
しかしこれで3人目の見立てもがん。
「でも細かくいろいろと検査して、まずはこれが何かはっきりさせましょう」
望むところです。
必要な検査のラインナップは、前回の病院とほぼ一緒。
ただ今回は、やはり若年での発症は珍しいとのことで「ゲノム不安定性検査」を付け加えることを提案された。
がんが発症しやすいかどうかの遺伝子検査で、もし発症しやすいという結果が出れば一族郎党への警告もできるし、自分の体調管理にも役立つし。
一族におけるカナリヤ的存在。
「でもあなたが発端者になっている可能性もあります」
確かに。
ここから歴史が始まっているのかも。
後は
胃カメラ → つらい検査ですが大丈夫です。うちの機材は最新のハイビジョンですから。
大腸カメラとバリウム → 若いと途中で腸が突然収縮して痛いことがありますけど、まぁ大丈夫ですから。
えー。
しかし先生に「眠れるかどうか」「精神的につらくないか」を重ねて問診されたので、もしかしてその胃カメラの売りもネタなんじゃないかと思ったりする。
あるいは本当にハイビジョンなのが売りなのかな。対患者最終兵器なのかな。
それともうひとつ。
最終的に手術となった時に、もしうちでは人工肛門しかないと言われたら、セカンドオピニオンというのもありです。
県内でもっとほかの手法がとれる病院もありますし、あるいは国立がんセンターなんかも紹介できますから。
毎年それで患者さんを何人か紹介してるので大丈夫です。
これを言ってもらえたのは大きかった。
引き続きまして、本日の検査。
血液検査 → 検尿 → 胸部・腹部レントゲン → 心電図
ここまでは前回も経験済み。
さらに追加で。
心エコー。
これは単純に心臓のエコー検査なので、プローブでぐりぐりされながら半寝。
そしてなんと!
胸部・腹部CT!
あの憧れの検査が、なんと今回ついに実現の運びとなりました!
いや、うれしくはないけどわくわくします。というか心の準備が。
検査衣に着替え、検査台に横たわる。
初めて実物を見た。でかいぞCT。
テキパキしたたくましい看護師さんと、かなり若いけどテキパキした技師さん登場。
背中から頭の下に斜めクッションで、上半身が軽く持ち上がる。
ひざ下にもクッションでやや曲げ。
そしてバンザイ。
つまり、軽く「ひゃっほう」の姿勢。
造影剤の承諾書にサインをして、それをわざわざ外来から持たされていたのに造影剤は?と思っていると、まずは造影剤なしで撮影してから造影剤を入れるとのこと。
そうですか、右手に見えるあのまるで装置の一部であるかのようにがっちり固定されて90度の角度をなしているあのシリンジたちがそうですか。
そしてワープのような音がして、息を吸って、止めて、……撮影終了。
ほほー。
なんか快適顔と息止め顔のランプが点灯・消灯してるぞ。
そして機械の中で何かがくるくる高速回転してるのが見えるぞ。
とにかくなんか、なんかかっちょいい!
と浮かれていると、「では造影剤を入れていきます」との声。
おかげさまで私は血管が細い。献血は必ず左腕。それでもうまくいかないこともある。
成分献血の遠心分離後の血液が、血管に入らなくて激痛、とか。
さっき左腕で採血した時点で、今日は血管の調子が悪いことに気づいていた。
そして造影剤は右腕に刺すらしい。ただでさえ見えにくい&出にくい&入りにくい今日の血管に。
覚悟を決める。
造影剤が入ると体が熱く感じますけどみなさんそうですから、と言いながら、たくましい看護師さんがテキパキと針を刺す。
いや、痛い。血管というより、肉に刺さってる感じ。やっぱり今日は血管のキャパが。
思わずきゅーきゅー言ってしまい、看護師さんがたくましく心配してくれる。
たくましく心配されながら、また「ひゃっほう」の姿勢。ひゃっほう。
と思っていると、何かが入ってきた。
大丈夫、そこは血管。入りたまい。
すると。
ものすごい勢いで、体中の血管という血管に熱い何かがたぎっていく!
造影剤が入った血管が、全てものすごい熱を発していく。
これって「体が熱い」んじゃなくて、「血管が焼ける」と言ってくれた方が。
おかげで「胴体、特に内臓・生殖器周辺には、手足よりも多く血管が走っています」というのを実感することができた。
きゅー。
検査終了後もしばらくは造影剤が体内にとどまっていて、ときどき血管の自己主張を助長していく。
通りすがりに、すれ違いざまに「これ血管だから」「うちら造影剤だから」と一言言い残されるような不思議な感覚。
でも決して快適ではないので、ひたすら水分を摂って体外に排出するよう努める。
造影剤の気持ちはわからん。
以上で本日の検査は終了。
最後にがんケア専門の看護師さんを紹介され、家族の状況などについて話をし、私たちがついてますから、あと次の診察の時にはご家族の方も同席したほうがいいですよ、とアドバイスを受けた。
看護師さんて、心を緩ませる何かを持っている気がする。
そして会計が終わって病院を出た時には、1600を回っていた。あらら。
ちなみに本日のお会計は20K↑だった。さすがCT。
今回は今後の検査について日時を何も確認されなかったが、渡された予定表を見ると、結果的に検査と結果通知は来週中に全て終わらせるようになっていた。
一旦職場に戻り、休みを取ったり事務仕事を片付けているうちに、熱っぽくだるくなってきた。
おそらく朝から一切固形物を取ってないからだと思われる。
ただ、造影剤がちょっと気になったので、水分を摂っては排出を繰り返す。
まぁきっと疲れたのもあったんでしょうよ。
1930まで仕事をし、諦めて、帰った。
予約時間より早く着き、更に担当の先生の時間が遅れているので、看護師さんに了解を得て病院内を探検。
……していたら、なんと院内放送で呼び出された。
早く回ってきたらしい。
担当の先生は思いのほか若い先生だった。
そして雰囲気が。何だかラフ。
「最初の病院で何か言われましたか?」
と言われたので、素直に
「がんに見えます、と言われました」
と答えてみる。すると、
「確かにがんに見えますね。」
ありー。
しかしこれで3人目の見立てもがん。
「でも細かくいろいろと検査して、まずはこれが何かはっきりさせましょう」
望むところです。
必要な検査のラインナップは、前回の病院とほぼ一緒。
ただ今回は、やはり若年での発症は珍しいとのことで「ゲノム不安定性検査」を付け加えることを提案された。
がんが発症しやすいかどうかの遺伝子検査で、もし発症しやすいという結果が出れば一族郎党への警告もできるし、自分の体調管理にも役立つし。
一族におけるカナリヤ的存在。
「でもあなたが発端者になっている可能性もあります」
確かに。
ここから歴史が始まっているのかも。
後は
胃カメラ → つらい検査ですが大丈夫です。うちの機材は最新のハイビジョンですから。
大腸カメラとバリウム → 若いと途中で腸が突然収縮して痛いことがありますけど、まぁ大丈夫ですから。
えー。
しかし先生に「眠れるかどうか」「精神的につらくないか」を重ねて問診されたので、もしかしてその胃カメラの売りもネタなんじゃないかと思ったりする。
あるいは本当にハイビジョンなのが売りなのかな。対患者最終兵器なのかな。
それともうひとつ。
最終的に手術となった時に、もしうちでは人工肛門しかないと言われたら、セカンドオピニオンというのもありです。
県内でもっとほかの手法がとれる病院もありますし、あるいは国立がんセンターなんかも紹介できますから。
毎年それで患者さんを何人か紹介してるので大丈夫です。
これを言ってもらえたのは大きかった。
引き続きまして、本日の検査。
血液検査 → 検尿 → 胸部・腹部レントゲン → 心電図
ここまでは前回も経験済み。
さらに追加で。
心エコー。
これは単純に心臓のエコー検査なので、プローブでぐりぐりされながら半寝。
そしてなんと!
胸部・腹部CT!
あの憧れの検査が、なんと今回ついに実現の運びとなりました!
いや、うれしくはないけどわくわくします。というか心の準備が。
検査衣に着替え、検査台に横たわる。
初めて実物を見た。でかいぞCT。
テキパキしたたくましい看護師さんと、かなり若いけどテキパキした技師さん登場。
背中から頭の下に斜めクッションで、上半身が軽く持ち上がる。
ひざ下にもクッションでやや曲げ。
そしてバンザイ。
つまり、軽く「ひゃっほう」の姿勢。
造影剤の承諾書にサインをして、それをわざわざ外来から持たされていたのに造影剤は?と思っていると、まずは造影剤なしで撮影してから造影剤を入れるとのこと。
そうですか、右手に見えるあのまるで装置の一部であるかのようにがっちり固定されて90度の角度をなしているあのシリンジたちがそうですか。
そしてワープのような音がして、息を吸って、止めて、……撮影終了。
ほほー。
なんか快適顔と息止め顔のランプが点灯・消灯してるぞ。
そして機械の中で何かがくるくる高速回転してるのが見えるぞ。
とにかくなんか、なんかかっちょいい!
と浮かれていると、「では造影剤を入れていきます」との声。
おかげさまで私は血管が細い。献血は必ず左腕。それでもうまくいかないこともある。
成分献血の遠心分離後の血液が、血管に入らなくて激痛、とか。
さっき左腕で採血した時点で、今日は血管の調子が悪いことに気づいていた。
そして造影剤は右腕に刺すらしい。ただでさえ見えにくい&出にくい&入りにくい今日の血管に。
覚悟を決める。
造影剤が入ると体が熱く感じますけどみなさんそうですから、と言いながら、たくましい看護師さんがテキパキと針を刺す。
いや、痛い。血管というより、肉に刺さってる感じ。やっぱり今日は血管のキャパが。
思わずきゅーきゅー言ってしまい、看護師さんがたくましく心配してくれる。
たくましく心配されながら、また「ひゃっほう」の姿勢。ひゃっほう。
と思っていると、何かが入ってきた。
大丈夫、そこは血管。入りたまい。
すると。
ものすごい勢いで、体中の血管という血管に熱い何かがたぎっていく!
造影剤が入った血管が、全てものすごい熱を発していく。
これって「体が熱い」んじゃなくて、「血管が焼ける」と言ってくれた方が。
おかげで「胴体、特に内臓・生殖器周辺には、手足よりも多く血管が走っています」というのを実感することができた。
きゅー。
検査終了後もしばらくは造影剤が体内にとどまっていて、ときどき血管の自己主張を助長していく。
通りすがりに、すれ違いざまに「これ血管だから」「うちら造影剤だから」と一言言い残されるような不思議な感覚。
でも決して快適ではないので、ひたすら水分を摂って体外に排出するよう努める。
造影剤の気持ちはわからん。
以上で本日の検査は終了。
最後にがんケア専門の看護師さんを紹介され、家族の状況などについて話をし、私たちがついてますから、あと次の診察の時にはご家族の方も同席したほうがいいですよ、とアドバイスを受けた。
看護師さんて、心を緩ませる何かを持っている気がする。
そして会計が終わって病院を出た時には、1600を回っていた。あらら。
ちなみに本日のお会計は20K↑だった。さすがCT。
今回は今後の検査について日時を何も確認されなかったが、渡された予定表を見ると、結果的に検査と結果通知は来週中に全て終わらせるようになっていた。
一旦職場に戻り、休みを取ったり事務仕事を片付けているうちに、熱っぽくだるくなってきた。
おそらく朝から一切固形物を取ってないからだと思われる。
ただ、造影剤がちょっと気になったので、水分を摂っては排出を繰り返す。
まぁきっと疲れたのもあったんでしょうよ。
1930まで仕事をし、諦めて、帰った。
by amefurashimodoki
| 2011-06-30 22:10
| がん発覚~入院まで
2011年、35歳で直腸がん+両肺転移が判明、ステージ4からのスタート。低位前方術、FOLFOX、FOLFIRI、UFT/LV、IRIS、Cet、肺切除、ロンサーフ、肺RFA。
by あめふら
by あめふら
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