あめふら日記

帰ってきて、大変だった


退院。



ええと、何が起きていたかというと、

① 骨転移の痛みを抑えるために、胸椎に放射線照射を受ける
② その結果放射性食道炎になってしまって、飲食がほぼできなくなる
③ 入院
~ 放射性食道炎は治りました ~
④ 疼痛コントロール(放射線、オピオイド)
⑤ 退院


入院した辺り(照射終了から1週間くらい)が一番痛みが強いころだったようで、結局事実上の絶飲食が5日間くらい。
最初のうちは、午後の紅茶レモンティーが飲めたのに救われた。

放射性食道炎については、今までのケモみたいな「粘膜が薄くなってしみる」という生易しいものではなく、むしろ物理的にえぐられたとかぼこぼこにされたとかいうのに近いらしい(放射線治療のしくみを考えると、確かにそうだねえ)。
よって、何をすることもできず、まずは休ませて回復を待つしかないとのこと。
あ、ひどい日焼けにも似ているので、やっぱりアイスクリームが一番いいらしい。



そのうち全粥ハーフ食(ハーフだから目玉焼きもはんぶんこ)になり
d0238636_20322276.jpg
常食になり、食道炎のコントロールがだいぶできてきたところで、じゃあ痛みがあるならもうちょっと放射線やりましょうかって(この時点でおかしい、痛みがあるってことは効いてないってことなのに)話になって、まずは左鎖骨を照射しつつ、痛みが再発しつつある両足についてはもう一度整形外科でレントゲンとMRIを撮りましょうってことになって。


で、MRI中も痛いのですよ、我慢できないほどの痛みじゃないけど、痛いのですよ。



そして暫定的に出た答えなんだけど、

放射線、効いてないってよ
もしかして、増悪してるかもよ

だそうで。



ま、ともあれ、これ(放射線治療)についてはやってみなけりゃわからない部分もいっぱいあったので、とにかくダメ元でできることやっていこうっていう姿勢で治療にあたってくれたことに感謝するのです。
で、自分も、この時点ではまだ、まぁ基本は全身治療だからなあ、局所が上手くいかないったってそりゃしかたないよなあ、照射で100%の奏功は狙えなかったけど、ちょっとは痛みも楽になったし、これからは骨折注意を意識しながら生活してかなきゃなあ、小魚カルシウムだな、くらいに思ってたし。



なんだけどさあ!

ある日、ばっきばきに心が折れた。





ベテランの看護師さんのお部屋回診の時のこと。
これから積極的に選択できる治療法はスチバーガしかないけど、SEのコントロールが難しいって話も聞きますよね、と言ったら、



うーん、でも、皆さん結構さいごまで頑張ってますよ、今は痛み止めも進化してるから、飲めなくなっても貼るのとか注射のとかあるしね

皆さんさいごまでトイレとか自分で行けてるし

で、ほんとのさいごになったらね、もうわけわかんなくなってるから




……え。

これって、この「さいご」って、「最後」じゃなくて「最期」のことだよね?
えっやっぱりスチバーガってそういう位置づけの薬なんだね
やっぱり自分、年単位じゃなくて月単位の話なのかなあ
全身治療も局所治療もだめで、やっぱり自分、ほんとに死ぬんだなあ



看護師さんが部屋にいた時は、はあ、はあ、と聞いていたものの、実は心がめちゃくちゃのぐちゃぐちゃに粉砕されてしまっていた。



きっと看護師さんは、最後までQOLを下げずにやっていく方法があるよって言いたかったんだと思うんだけど。
だから、特にスチバーガだから怖い、っていうわけじゃないんだよって言いたかったんだと思うけど。
(どっちかっていうと、早くおうちに帰したい、在宅が一番よかろう、と思っている節もあり)

でも、こっちにはそうは聞こえなかったんだよー ゥワ──。゚(PД`q*)゚。──ン

もうだめだった。粉砕骨折。
ぐずぐず泣いてるんだけど、それでも検温の時は一応体裁を繕うわけじゃない。そうするとね、血圧とかね、高いですねって、担当の若い看護師さんが下100超えてますねって、いくら測りなおしても下がんないからねそれね。
もうちょっとベテランの看護師さんだったらね、。゚(゚´Д`゚)゚。ウワァ─ンって泣きつくんだけどね。それもできないし。
看護師さん自体はね、すごく一生懸命な人がいっぱいいるんだよ。
あのベテランさんも、言ってることは間違ってないもん。でももうあめふらには立ち直る背骨もない(もともとないのか)。



結局、先生が回診にくるたびに、朝と言わず夜と言わずタオル片手におんおん泣いてるしさ。
相談室の看護師さんも来てくれてたけど、やっぱり泣いてるしさ。


先生もうがんばれないです
仕事の職員録とか見てると辛いんです、仕事頑張ろうっていうのももう無理だし
同期とか知ってる人がどんどん上に行ってて
でも自分は結婚も子どももあらゆるものを捨てて病気の治療してきて
独り身は気楽でいいや、なんて、そんなの本気で言ってるわけないじゃないですか
それでここまでやって最終的にこれだって
もうがんばれないです無理です

親になんて言えば。ていうより、そうじゃなくて、親どうこうじゃなくて、死ぬのが怖いです
怖くて怖くて仕方ない
Coccoの「焼野が原」って知ってますか
どこまでも行けると思ってたけど、もう歩けない。むり。がんばれない ・゚・(*ノДノ)・゚・ウワァ-----ーン



先生も相談室の看護師さんも黙って聞いててくれたけどね。
今までのやつが決壊したんだね、って感じで。
行くたび行くたび泣いてるんだからたまんないよねまったく。

先生は「どうしても東病院行かない?」って言ってたけど、行ったところで確実に標準治療と同じくらい効果が期待できるものがあるわけじゃないでしょう。
それを毎週新幹線の距離を通ってケモするって、車やら徒歩やらで動き回っててもつらくてたびたび仕事休んで寝込んでるのに、それって現実的じゃないでしょう。



とりあえずは、治療自体を諦めたわけではなくって。
ただ、今までみたいにとにかく頑張ってやっていこう、っていうのはもう無理だなあ、と思う。
ここでできることをやっていく方向になるんじゃないかなあ。で、日常生活を送りながら、っていう。
先生にも相談室の看護師さんにも、そういう自分の気持ちはちゃんと分かってもらえてると思う。
自分が同席しないところで、親と先生と相談室の看護師さんとの鼎談を行っていただく予定。



あ、えっと、そういう意味では、3日くらい「泣き病棟」でありましたが、実際は「泣きつかれて眠る」ことがほとんどでありました。
こどもか。


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by amefurashimodoki | 2017-08-20 21:48 | 病気さまざま | Comments(14)
Commented by at 2017-08-21 01:19 x
食道炎完治してよかったです!
看護師さんも悪気はないんだろうけど、当事者にはグサッとくる言葉ですよね。
私も死が怖くて布団に入ってから考え事をすることが多いです。

スチバーガー効果発揮してくれますよ。

抗がん治療なら、大腸がんに対する免疫チェックポイント阻害剤の治験。免疫療法なら、距離があるかもしれませんが、近大医学部のがん免疫療法の治験はどうでしょう。民間だと高価な治療をほぼ無償で受けられます。以前、セカンドオピニオンに行ってきましたがいい先生でした(奥野清隆先生)。治療もはじめは月1で、次からは二か月に1回くらいのペースになるみたいで移動の負担は大分軽減されるかと。

光免疫療法も研究が進められていて早く確立されてほしいですね。

これまでの頑張りは必ず実を結びます。

と、えらそうなこと言いましたが、自分の納得のいく治療を選択してお互い気長にいきましょう~
Commented by たわわ at 2017-08-21 07:55 x
泣いて十分な状況でしたね…。今日常で、できそうなことだけやるもよし、やらずもよし。無理しないで…。
Commented by 金魚 at 2017-08-21 17:59 x
あめふらさん・・・何度も何度も読み、もうもう同業者として、全く持って申し訳なく・・情けなく、看護師だから人の気持ちのわかる人ばかりではないのは、重々承知だけれど、あまりのことに言葉を無くしました。。
そして、そんな時でも言葉を選ぶ貴女の優しさ、強さ・・・ずっとずっと頑張って来たんだもんね。
そのギリギリの背中を押すなんて・・. (ノω・、)
・・・2次治療に戻し、FOLFIRI療法との併用ザルトラップ とか・・・そんな事じゃないんだと、何度も読んで思いました。
心を休めなければ、頭を上げる元気も無いくらい弱っておられるのだと、その今、何も出来ないのがふがいないです。
どうかどうか、優しい歌が、貴女に届きますように、そう祈る今日、貴女の日記を読み直しておりました。
Commented by とも at 2017-08-24 01:46 x
死を隣に感じた時、想像でしかありませんが、私はきっと本当の絶望を知って、もうしぼんでしまって、もとには戻れないと思います。
そんな時に、私の生きる糧になるのは何なのかなあ。
あの人のために、これのために生きるんだ!って思える対象はないし、もうしぼんだまま命が尽きかけていることに怯えて、儚んでいるだけなのだろうと思います。

私は、あめふらさんの日記、ずっと読んでいたいなあ、と思ってます。
Commented by まあ at 2017-08-24 14:20 x
あめふらさん、はじめまして。
あめふらさんの文章、内容はとても辛いけど
私、あめふらさんの書く、冷静だけど気持ちのこもった文章が好きです。
読む事でしか寄り添えませんが、どうか毎日あめふらさんの体調と心が穏やかでありますよう、祈っています。
Commented by amefurashimodoki at 2017-08-24 22:47
> よさん

こんばんは。
本当に、新しい治療が何か出てこないかな、と思いますよね。
でも今は、自分で「無理しない」と決めたので、気持ちはだいぶ楽になりました。
Commented by amefurashimodoki at 2017-08-24 22:49
> たわわさん

こんばんは。
無理しません!今まで結構頑張ったと思うので。
Commented by amefurashimodoki at 2017-08-24 22:54
> 金魚さん

こんばんは。
私も金魚さんのコメントを繰り返し読んでは泣いてます。
ありがとうございます。分かってくれて。
Commented by amefurashimodoki at 2017-08-24 22:58
> ともさん

こんばんは。
きっと、死ぬことってメルヘンですよね。生きてる間は誰も実際に経験できないことだから。
私もどうなのかなあ、と思います。
でもともさんのような状態がリアルなのかもしれませんね。
Commented by amefurashimodoki at 2017-08-24 23:00
> まあさん

こんばんは。はじめまして。
みなさんそうだと思うんですけど、読んでもらえるだけでとてもうれしいです。
ありがとうございます。
Commented by ぴょんた at 2017-08-25 13:33 x
私が子宮体癌に罹患し、イリノテカンをすることになったとき、あめふらさんのブログに出逢い、ずぅっと拝読しています。
ずっとずっと、頑張って来られたのも見てました。
とても辛いですよね。なんか、ごめんなさい、同じ気持ちにはなれないですが、でも、本当に半分もわかってないかもしれませんが、あめふらさんの心を思い、悲しくて、悔しくて涙が出ます。
こんなにも、非常なのは何故なんだろう。考えてしまいます。あめふらさん、これからも応援しています。大好きです。
Commented by amefurashimodoki at 2017-08-25 23:09
> ぴょんたさん

こんばんは。
ありがとうございます。本当にありがとうございます。
言葉のちからで我々はいきてるんだなーと思いました。
Commented by kikupuu at 2017-08-26 06:26
あめふらさん 食道炎治られてよかった!
スチバーガされるのかしら?
明日も を聞くといつもあめふらさんを思い出してます。
前向きな気持ちでいるところをお医者さんの言葉に「えっ、そんなに私やばいの?」と何度も心折れてます。でもまだ大丈夫。あめふらさんも私も!と信じてます。
痛いときは走らずにのんびりいきましょ!
Commented by amefurashimodoki at 2017-08-26 11:01
> kikupuuさん

こんにちは。
今一瞬、かかとにししゃもが刺さって痛くて走れない!という連想をしてしまいました(何だ)。
私も発想を変えただけで、あきらめたわけではないですからね。お互いのんびりね!
2011年、35歳で直腸がん+両肺転移が判明、ステージ4からのスタート。低位前方術、FOLFOX、FOLFIRI、UFT/LV、IRIS、Cet、肺切除、ロンサーフ、肺RFA。
by あめふら
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